たったこれだけ!元大手予備校講師が教える読書感想文の書き方のコツ ー初めて書く人向け具体例ー
『いじわるなないしょおばけ』を題材に
具体的にこうやって書いていくという手順
小学校1、2年の方には読書感想文初めてでわからない!という方も多いと思います。『いじわるなないしょおばけ』を例に、読書感想文の書き方の手順を説明します。
簡単作成の5ステップの具体的実践例と
考えを深めることの具体的手順です。
『いじわるなないしょおばけ』
ーあらすじー
うっかりママの大切なしんじゅのネックレスをサラ壊してしまいました。
サラは本当のことがママに言えません。
ママに「どうしたの?」と聞かれてサラは思わず、
「ううん、べつに。」と答えてしまいます。
すると小さなオバケがサラの口からピョコンととびだしたのです!
オバケの名前は「ないしょオバケ」。内緒の言葉を歌いながら部屋をぐるぐる回ってサラにいじわるをするんです。しかも、一つ内緒が増える度に「ないしょオバケ」も新しくピョコンと一つ・・・。
ほんの小さな嘘ですが、嘘をついているから、いつもの事がいつもの様に出来なくなってしまうサラ。
結局、サラは本当のことを言って、ネックレスはお父さんが直してくれました。
この本ならば、
テーマはずばり、自分のミスの「うそ」「隠し事」でしょう。
うそをついた自分のうしろめたさ、が、あたかも耳元でずっとおばけがささやいている感じがしちゃうわけです。
簡単作成ステップの順に書き出してみます。
現代の普通のお話なので、衣食住は同じです。
自分の行動と主人公を比較して、
それから、自分なりにどう意見をだすか?というところが重要になります。
簡単作成5ステップは
①書き出し②衣食住の比較③行動の比較④まとめ(自分の反省点)⑤今後の抱負(反省をどう生かすか)でしたね?
おさらいはこちら簡単作成5ステップ
①書き出し・・・第1段落:自分の感情表現を書き出しにバン!と書いてインパクト
まず、自分と主人公の女の子はどうかしら?
似てることしたことあるかしら?と比べて、YES、NOを考えてみます。
「自分もサラ(主人公)と同じだ!」
「いや違う!」
イエスかノーですから、必ず答えがだせますね?
(この例ではイエスの自分もサラと同じだ!となったとして進めます)
例)わたしもサラと同じだって思った。
②衣食住の比較・・・第2段落に書いてみる
衣食住はいまの自分と同じなので、あえてふれなくていいです。
③行動の比較・・・第3段落にしてみる
サラと自分の行動をくらべます。
どんなときに、自分もサラのように思ったか、そういう体験をまずノートに書いてみましょう。
(体験を全部本番の読書感想文にに書く必要はありません。いまは深く考えるために書き並べてみるのです)
◎うそをついたり、かくしごとをしたりしているとき、どんな気持ちがしましたか?
例)
「かくしているのって、なにかがのどにつまって気持ち悪い感じがした」
「はやくあやまってしまわなきゃってわかってるのにできない間、なんかつらかった」
「言おうとする自分と言いたくないというか二の足をふんでしまう、止める自分がいた」
とか、そのときの自分の気持ちを思いつくまま書き並べてみましょう。
◎その次に、
じゃあ、このお話のようにもしおばけがささやくようでなかったら、平気かな?
って考えてみます。
例)
「自分は心の中で何回もお母さんにごめんなさいって思ってるお母さんの顔をみるたびそう思ってしまった」
「お母さんがやさしいとき、ふだんならうれしいのに、お母さんはまだ知らないからやさしいままだ、と不安になる」
「お母さんのやさしさに全力で甘えられなくなる」、
という感じのことはなかったでしょうか?
◎さらに
自分自身も言っちゃおうと思ってもできなくて・・・
↓
「悪いことしちゃった、早く言ってしまおう」とわかっててできなかったのはなぜ?
それはなぜなのか?
そこの部分を振り返って、できるだけ書き並べてみます。
例)
怒られるのがこわいから?
それとも相手に悲しまれるのがこわかったのかな?
これも書き出してみましょう。
そして!
ここが重要!
◎ここで差のつくもう一歩!ー深く踏み込むー
「お母さんがやさしくしてくれてるのに、自分がうそをついていることで
お母さんのやさしさに全身で甘えられない自分」を一つ踏み込んで考えてみます。
もしそんな隠し事してなければ、お母さんのやさしさに安心して自分が丸ごとぶつかっていけるのに
そうできないわけですね?
言い方をかえれば、
お母さんのやさしさを丸ごと受け止められない自分があるわけです。
隠し事があるために。
それを、こんなふうに問いかけることもできます。
「お母さんのやさしい心をむだにしてる・・・ってことになるのではないか?」
こんな感じで、
ここで、問いかけをあげてみても良いでしょう。
④まとめ
⑤今後の抱負
ここでは、そんなかくしごとをしているときの自分をよくふりかえって
これからはどうしたいか
ということを書けると良いでしょう。
例)
小さなことでも、かくしているうちにどんどんいいにくくなる。
そのじょうたいは、気持ちが平和ではなくて、自分も重苦しいし
かくしていることも解決しなくなる。
サラのバラバラにしたネックレスをお父さんが直してくれたように
早く言えばそれだけ、早く解決がつくことだってあるはずだ。
もし、サラがぐずぐずしている間に、お母さんがそのネックレスを使う日が
きてしまったら、と考えるとこわくなる。
本当に必要になったときに、ものすごく困らせてしまうからだ。
本当に必要になったときに、自分がかくしていたせいで、ネックレスが使えなかったら
お母さんがどんなに悲しんだり残念に思ったりするか。
言えば解決できるかくし事、かくしていたら後で大変になるかもしれないことを
言わないでいることって、そういうことなんだ。
自分が言うのは勇気がいるけれど、言わないでいたら、相手をずっとあとになって
うんと悲しませたり、がっかりさせてしまうかもしれないんだ。
それは、相手が未来に感じる悲しみやがっかりより、今の自分の言いにくさばかりを考えてることになる。
相手の心を軽くみていることになる。
怒られたらいやだけれど、でも、問題が大きくなったりしないように
できるだけ早くきちんと一つ一つ勇気をもって言おうと思った。
以上の部分をつなげるとほとんどできてしまいます。
これはあくまでも一例なので、
参考にしてください。