たったこれだけ!元大手予備校講師が教える読書感想文の書き方のコツ ー掘り下げのコツー
掘り下げのコツ=具体的に細かく説明する
「掘り下げて書く」よく聞く言葉です。
ここで、「掘り下げって何するんだろ?」とつまづくポイントです。
「つかみどころはよいけど、もっと掘り下げるように」と先生に言われた「掘り下げかあ・・・掘り下げるってもっと考えることかな・・・?」
・・・考えてみた・・・
結果、またあまり変化なし、という状態におちいりやすいのです。
ただ考えてみた、と掘り下げるは違います。
掘り下げるというのは、具体的に細かく説明する、ということです。
感想を掘り下げるでよく失敗するのが、もっと感想を出せばいいのか?自分の中に埋まっている感想を掘り出せばいいのか?とおイモほりのように考えてしまうことです。
その感覚でやると、うーむ・・・さらに感想よ、出てこーい!と乾いたぞうきんを絞るような苦しさにおそわれます。
最初の感想はすごい!面白かった!の一言で良いのです。
それをネタに進めて、細かく説明していくことが「掘り下げ」なのです。
たとえば、「すごい」「おもしろかった」「感心した」「尊敬した」
まずこういう一言の感想は持ちますね?
では、
「すごい」・・・「何がどうすごいと思ったのか」
「おもしろかった」・・・「どこがおもしろかったのか」
「感心した」・・・「どこが感心したのか」
「尊敬した」・・・「なぜ尊敬できるのか」
これを書くのです。
次の例は「尊敬」を掘り下げたものです。
「アンネを尊敬した」を掘り下げた例)
↓
「アンネの物を大事にする姿に胸をうたれた。
自分と比較してみた。
私たちは、いつも新鮮な食料をスーパーでもコンビニでも買うことができる。
それが当たり前になっている。
その当たり前なことがどれほどありがたいことなのか。
現状に甘えていた自分に気づき、身のすくむ思いがした。」
たんに「尊敬」という一言ですますのと比べてどうでしょう?
心の動きを「尊敬した」とあっさり一言ですませず、
「胸をうたれた」、「身のすくむ思いがした」、などと細かく表現していくことも大事です。
掘り下げるというのは、一言ですませず、そこをなぜ?どうして?どこが?と
具体的に細かく説明することなのです。