たったこれだけ!元大手予備校講師が教える読書感想文の書き方のコツーすみ鬼にげたでみる行き詰まり切り抜け方ー


すみ鬼にげた 読書感想文 書き方 コツ

『すみ鬼にげた』でみる 行き詰まり 切り抜け方


あっさりパターンで無理だった方、多いと思います。
うーん何もない・・・ダメだあああ(>_<)
というあっさり書けないパターンもよくあります
ここでがっかりしないでください!
あきらめない!!!!

そのときは、こう切り口をかえて切り抜けてもいいのです。
意外にこれはオリジナリティーが出て良い感想文になることがあります。
それは、みんな最初に目のつくところは同じなので、
わかりやすいテーマは他人とかぶるからです。
なので、切り口を思いっきり変えてしまうと、
それこそ、オンリーワン的な「ほほーう!先生も気づかなかったなあ」と
先生たちをうならせるものができるときがあるんです。

いままでの自分の経験だと、ちょうどうまくひきあいにだせるものがなかったわけですね?
ちょうど題材にそったものが。

過去から現在までの自分にはちょうどいい材料がなかった。
ならば!
時間て、過去→現在→未来しかないですよね?
過去→現在ならば、未来でいきましょう!
未来の自分のあり方を考えるという方向に変えるわけです。
さて、選ぶのはヤス?それともすみ鬼?
ここはあえてすみ鬼で例を作りました。

未来の自分はこうありたい、それをすみ鬼から学んだ、という切り口で考えてみましょう。
・すみ鬼はどうして念願のひと勝負ができたのか?
・すみ鬼はなぜまた、すみ鬼になるはめになったのでしょうか?

ここがポイントです。

簡単作成5ステップ
①書き出し:感情表現をそのまま書きます。

例)
私は、すみ鬼からものすごく大事なことを教えられたと思った。

②衣食住:いまの自分とくらべてどうでしょう?

例)
900年柱を背負って泣いていたすみ鬼。私は考えるだけで背中が重くなった。
最初はそのことがつらいからすみ鬼が泣いているのか?と思った。
泣いているのは弱虫だからなのかな?とも一瞬思った。

③行動
自分ならどうかな?と考えてみます。
泣いているすみ鬼になるでしょうか?
それとも、あきらめてしまうほかの3人のすみ鬼になるでしょうか?

例)
もし、私がすみ鬼の立場だったら、と考えてみた。
あきらめてしまうだろうか。そして、ほかの3人の鬼のように
頭から足のさきまですっかりすみ鬼になって何もいわなくなってしまうのだろうか。
私の場合どうだろう。

④まとめ
泣いているからイメージすることは・・・弱虫なのかな?って一般に思いますね。
そこをひっくり返して考えてみましょう。
泣いてなかったら、すみ鬼は救われなかったわけです。
ほかの3人のおにはあきらめてしまっていた。
泣いていたすみ鬼は粘り強い、強さを持った鬼だった、と考えられませんか?
それに、ヤスを助けていますよね?
もしも・・・と考えてみましょう。
助けなければ、そして寺に連れ帰ることをしなければ、すみ鬼にならないですんだかもしれないのに!
それを人生かけてまた連れ帰ったのは、すみ鬼になにがあったからだろう?と考えてみます。
自分だったらそのまま逃げたかもしれない?
いやちゃんと連れ帰れた?
考えてみましょう。

⑤今後の抱負
あきらめない、ということ、ヤスを連れ帰ったすみ鬼の行動から学んだ、それをいかしたい的な内容で、
前向きにまとめてみましょう。

例文をあげます。

例)
 私は、すみ鬼からものすごく大事なことを教えられたと思う。900年柱を背負って泣いていたすみ鬼。
最初、私はそのことを想像して自分まで背中が重くなった気がした。初めは柱を背負うことががつらいからすみ鬼が
泣いているのか?と思った。泣いているのは弱虫な鬼のかな?とも一瞬思った。
 しかし、私の予想と違って、すみ鬼が泣いていたのは、やりたかった「日本の鬼とのひと勝負」ができなかったからだ。
 もし、私がすみ鬼の立場だったら、と考えてみた。あきらめてしまうだろうか。そして、ほかの3人の鬼のように頭から足のさきまですっかりすみ鬼になって何もいわなくなってしまうのだろうか。私の場合どうだろう。
でも、はっきりわかるのは、どちらにしても、自分の望まない悲しい状態であるのは変わらないということだ。
あきらめてしまったからほかの3人の鬼はそこでそのままになってしまっている。
 私ははっとした。泣いているすみ鬼は、弱虫なのではない。つらい状況でも、自分が自分であることを変えないで
いたのだ。最初の気持ちをあきらめないでいたから、無念で泣いていたのだ。絶望的な状況でも、
ちゃんと自分のしたかった日本の鬼とのひと勝負という願望を忘れないでいたのだ。
 あきらめがよければいいというものではないのだ。泣いていたから、すみ鬼はヤスに気づいてもらえた。そのおかげで念願のひと勝負にいくことができた。ここで、泣いていたすみ鬼はえらい。弱虫どころではない。
 それに気づいたとき、私の中ですみ鬼の見え方が変わった。
自分がいやだと思う状態になっても、最初の自分の心を忘れないでいたすみ鬼。それだけではない。すみ鬼は、ヤスがほかの鬼につかまっても、「自分の連れ」だといって助けている。「早く寺に戻らぬと、親方にしかられる」というヤスの言葉で、すみ鬼は寺に大急ぎに戻ってもいる。戻ってしまったから、またすみ鬼にされてしまったのではないか。戻らなければ、またすみ鬼にされることはなかったかもしれない。
 私は泣きそうになった。もしかしたら、すみ鬼はそれすらわかっていたかもしれないのだ。また、すみ鬼にされる可能性があることを。自分を助けてくれたヤス、そのヤスのために、すみ鬼は自分の人生をかけたのではないか。
 私は、こんな勇気と責任感のがあるすみ鬼を心から尊敬する。絶望的な状態でもあきらめなかったすみ鬼。
最初の気持ちを忘れないでいたすみ鬼。そして、自分を助けてくれたヤスを、自分がまたすみ鬼になるかもしれないのにちゃんと寺に無事に連れ帰って、宮大工になるというヤスの夢を守ったすみ鬼。それは、自分の夢がかなわなかった無念さを知っているからできた行動かもしれない。
 すみ鬼は心に粘り強さと勇気を持った強い鬼だったのだ。だから、馬の顔をした鬼に勝てたのではないだろうか。
ただ粘り強いだけではない。すみ鬼にまたなるかもしれない場所に戻るその勇気はすごい。
 すみ鬼の行動を考えてみたとき、私はがくぜんとした。すみ鬼から学ぶことはたくさんあると気づいた。これから、私だって、すみ鬼のように、つらい時期をすごすことがあるかもしれない。人生は長いから、いつも満足というわけにはいかないことも多いだろう。
 でも、私は、このすみ鬼のようでありたい。そして、ヤスをちゃんと寺に戻したような、勇気を持った行動、責任感のある行動をとれる人間になりたいと思う。

(1行×20字 約78行分)

 

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